【条件】
・1台あたりの取付時間…2時間
・照明の台数…5台
・1台あたりの労務単価…1,800円
歩掛=(1人×2時間)÷8時間
=0.25人工
0.25人工×5台×1,800円=2,250円
労務費=2,250円
労務費と材料費についての解説は【こちらから】ご覧ください。
まずは人件費との違いについて説明します。
人件費とは、企業の中で給与や賞与として従業員に支払われる経費のすべてを指します。
人件費は「労務費」「販売費」「一般管理費」の3つで構成されており、すべてをひとまとめにして人件費と呼ばれています。
つまり、労務費は人件費のひとつとなります。
労務費とは、工事価格、工事原価に含まれる費用のひとつで、工事施工に直接関わる人の人件費のことを指します。
労務費は「直接労務費」「間接労務費」の2種類に細分化されます。
直接労務費…工事や製品を直接生産する人が、工事や製品生産に関わる直接的な作業をしたときに発生する費用
間接労務費…工事や製品生産に対して、間接的に関わったときに発生する費用
STEP
01従業員(正者員と派遣社員)の給与
STEP
02パートやアルバイトなどの時給で働く人の給与
STEP
03従業員の賞与(ボーナス)や扶養手当、通勤費などの各種手当
STEP
04退職金支払いに備えて計上する費用
STEP
05健康保険や雇用保険などの社会保険料の会社負担分
JS楽打の労務費について紹介します。
歩掛を使って労務費を算出する方法です。
歩掛はひとつの作業現場や材料、施工方法や工事の難易度によって歩掛を決めて労務費を算出するため、正確な見積書を作成することにもつながります。
労務費率とは、建設事業において請求金額に対する賃金の割合を表すものです。
労務費率は事業の種類によって細かく定められています。
JS楽打では、厚生労働省が出している「労務費率表」をワンクリックで確認することができます。
歩掛や労務費率を使わずに直接金額を入力することができるため、労務費を自由に決めることが可能です。
今回は3つのなかでも特に使われる"歩掛で算出する方法"について詳しく解説していきます。
歩掛についての詳しい解説は【こちらから】ご覧ください。
歩掛とは、ひとつの作業を行うのに必要な作業手間を数値化したものです。
材料費の算出は「材料単価×数量」と分かりやすいですが、工賃を含む労務費は作業時間のみを基準に算出してしまうと、同じ作業時間でも作業量が異なるため不利益が生じる場合があります。
このように作業時間だけでは計れない、作業現場や材料、施工方法や難易度などで異なる作業量を設定しているのが歩掛です。
国土交通省による「公共建築工事標準単価積算基準」を参考する会社が多いです。
作業手間を数値化するにあたり、作業量を表す単位が人工(にんく)です。
1人工で1日(8時間)に行える作業量を表します。
1人の作業員が行う作業時間から人工を計算する方法は以下のとおりです。
人工=(1人×必要作業時間)÷8時間
例⦆作業員1人で1台の器具を取り付けるのに2時間かかると想定すると、
(1×2)÷8=0.25人工
となります。
工数とは、工事を行うための人工のことを指します。
工数は、歩掛と数量(器具の台数など)から算出することができます。
工数=歩掛×数量
例⦆作業員1人で歩掛が0.5の器具を5台取り付けると、
0.5×5=2.5人工
となります。
【労務費の算出方法】
歩掛と数量から算出した工数に労務単価を掛けることで、労務費を求めることができます。
労務費=歩掛×数量×労務単価
【条件】
・1台あたりの取付時間…2時間
・照明の台数…5台
・1台あたりの労務単価…1,800円
歩掛=(1人×2時間)÷8時間
=0.25人工
0.25人工×5台×1,800円=2,250円
労務費=2,250円
労務費と材料費についての解説は【こちらから】ご覧ください。
STEP
01適切な歩掛を使用して見積算出することで赤字工事を回避することができます。
一つひとつの材料では小さなズレでも、工事業では使用する材料が多いため、大きなズレが生じてしまいます。
歩掛を計算し見積を出すことで、実際の金額と見積金額の差を最小限に抑えることができます。
STEP
02大まかに金額をきめている場合、何となくでしか表せなかった積算根拠の説明も、歩掛を正しく使用することで具体的な数値に基づく根拠のある説明ができます。
価格交渉が行われた場合も、どの材料価格を抑えることができるのか、価格提示の一助となります。
STEP
03工事現場では、天候などによって予定通りに工事が進まないことがあります。
現在は工事進捗の見える化を図るため、ガントチャート作成している企業も多くなっています。
正しい工数を算出することで、予測不可能なトラブルがあった場合でもスケジュールを変更しやすいため、臨機応変に対応することができます。
では実際にJS楽打を用いて、歩掛から労務費を算出する方法を解説していきます。
単価の見積と原価を入力します。
ここで入力する原価は給与として従業員に払う金額、見積は原価に利益を上乗せした金額になります。
入力が必要な操作はたったこれだけ!
見積と原価が入力できたら、あとはJS楽打が歩掛を使って自動で労務費を算出します。
あっという間に労務費を出すことができるので、作成時間も短縮できます。
JS楽打では利益額も算出しているため、利益額を確認しながら労務費を調整することが可能です。
また、歩掛や工数なども同じ画面で見ることができるので、どのように計算されているか確認することができます。
この画面に表示されている部分は、見積書や請求書には記載されないのでご安心ください。
【単価+労務の算出】
歩掛計算で算出した労務費を
材料ごとに割り当てる機能もございます。
使い方は簡単!
1.歩掛計算で労務費を算出します。
2.「単価+労務の算出」を実行します。
3.労務費を削除します。(二重取りになってしまうため)
労務費を含んだ材料費にしたい方に便利な機能です。
すでにJS楽打をお使いの方も是非お試しください。
CADが苦手な人にも・得意な人にも
図面を極力マウスのみの操作で描くことができるシステムで、パソコンが苦手な方にも安心してお使いいただけます。
CAD初心者の方にもわかりやすいメニューボタンや操作性を備えた半面、JWに慣れた方にも満足いただける専用機能も充実しており、どなたにとっても使いやすい製品となっています。
図面と見積りの連動ソフトだからできる
図面の作成やデータ編集も簡単操作